東京都大田区の小さな着付け教室「わのわ」です。気軽に着物を楽しんでくださる方が増えることを願いつつ、着物周りのあれこれを綴ります。
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中島要著「しのぶ梅 着物始末暦」
JUGEMテーマ:着物 きもの

春の兆しで身も心もポカポカする日もあれば、北風に肩をすくめてしまう日もあり。

この時期は、春と冬との間を行ったり来たりしますが、確実に遅くなった夕暮れを見るにつけ、季節は移っているなあと感じます。

さて、今日は本の紹介です。


中島要著
「しのぶ梅 着物始末暦」
角川春樹事務所、2014年第9刷

時代小説は、もともと得意ではなかったのですが、その中に描かれる昔の人々の暮らしぶりに興味を惹かれ、少しずつ読むようになりました。

この本の主人公は、神田白壁町で着物の始末屋を営む余一というイケメン職人。

余一が染み抜きや洗い張りなど着物に関するよろず仕事を請け負う中、その着物にまつわる様々な人間模様が語られていきます。

中でも、私が注目してしまうのは、着物に関する描写です。

始末屋、太物問屋、古着屋といった職業を始め、着物に関する単語を拾いながら、自分の記憶を確認したり、様子を想像したりするのがかなり楽しいのです。

例えば、こんな具合です。

赤い襦袢、紫の綿入れ、黒繻子の帯、紅絹裏、黒の羽織、黒地にしだれ桜の刺繍、黒い打掛け、黒の格子柄、井桁絣、やたら縞、雪華紋、唐草牡丹、熨斗模様、滝縞、市松模様、七宝柄、宝づくし、藍色の上田縞、友禅染め、唐桟、絞り染め、藍染め、焦げ茶の結城紬…

着物の種類、文様や技法、色など、次から次へと登場するので、意識しながらシリーズを読み進めていくと、それなりの知識が得られるのではないかしら。

一方、メインストーリーにおける余一の仕事ぶりには、現実離れした部分もあるのですが、この台詞には共感を覚えました。

きものは着るからきものなんだ。着なけりゃただの布きれじゃねぇか。金に飽かせて何枚も着物を誂えた挙句、ろくすっぽ袖も通さねぇもんの染みを落として何になる。そんなもんより、洗い張りや染め直しをして着続けられたきもののほうが、はるかに値打ちがあるってもんだ。

実は多くのことを示唆していて、けっこう深い内容だなあと思います。

着物始末暦はこれが第1巻で、現在、第6巻まで発売されています。

[曇り]


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